2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧
死については、専用の図書館が出来るほどすでに多くのことが語られているが、結局のところ、わたしたちは死について、とりわけ自らの死についてすっきり腑に落ちることはないであろう。むしろどれだけ思索し、研究し、あるいは表現しても依然として死は不可…
※注意! 本稿は心身の疾病について医学的な責任を負うものではありません。あくまでエッセイとしてお読みください。 アルガン「ピュルゴン先生が申されるには、用心しなくなったらたった三日でお陀仏だと」 (モリエール『病は気から』) 心気症、ヒポコンデ…
世間にとってとりたてて名盤というわけでもない、だが自分にとっては聴くたびに魔法のように別世界に誘ってくれる、奇跡のようなアルバムがある。 数年に一度巡り逢うそうしたアルバムは、おそらくその時その時の僕の音楽的嗜好と精神状態が渇望しているもの…
ピエール・ルジャンドルの下で博士論文を執筆し、パリ第十大学法学部教授にして法制史・宗教史から現行のフランス民法に及ぶ該博な学識で知られるジャン=ピエール・ボーは、その著書『盗まれた手の事件 肉体の法制史』のなかで、フランスの現行法のルーツと…