やすだ 😺びょうたろうのブログ(仮)

安田鋲太郎(ツイッターアカウント@visco110)のブログです。ブログ名考案中。

友達のつくりかた

 

 友達が欲しい、出会いはあるけれど友達にまで発展しない、友達になったとしても続かない、孤独だ、というのは普遍的な悩みだと思います。そこで、どうすれば少しでも友達が出来やすくなるのか、より強固で持続的な友情を育めるのか、ということを今回は書きたいと思います。

 

 じゃあこれを書いてるお前はそんなに友達いるのかよ、といえば「多くはないけれどいないことはない」といった程度です。まあ僕自身は大したことはないとして、これは長年にわたってうまく行っている人、うまく行っていない人を観察し、考察した結果だと思ってください。

 

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 さて基本的に、友達関係は付き合うことのメリットがコストを上回る場合に発生・継続します。

 

 こういうと冷たく聞こえると思います。「それじゃあ長年培ってきた友情や信頼、くされ縁的なものはどうなるのか」と。もちろん決してそこを無視しているわけではない。なぜならそれは歴然としたメリット、しかも最大のメリットだからです。このブログではそれらを持続性とか弾力性という形で言い表しますが、持続性・弾力性についてはまた後で述べます。

 このブログでは「メリット」とか「コスト」という言葉をかなり広義で用いているのでご了承ください(たとえば「一緒にメシを喰って喋ると楽しい」というのもメリットです)。

 

 話を戻すと、もしあなたがなかなか友達が出来ない、いつも孤独だとしたら、他人にとってあなたと付き合うコストがメリットを上回っている可能性があります。
 そうであるならば、取るべき方法は二つしかありません。「メリットを増大させる」か「コストを減少させる」か。どちらがよいでしょうか?
 もし効果的なほうを選ぶならばメリットを増大させるよりもコストを減少させるべきである、というのがこのブログの提言になります。それはなぜか。

 

 メリットは最大値が大したことないんですね。たとえばあなたがお金持ちだとしても、マンションや車を買い与えるわけにはいかない。それはすでに友達以外の何かです。要らなくなった服や物をあげるとかいうのも友情的にプラスになっているかどうか微妙です。あるいは友達があなたの家に遊びに来ると豪華で居心地がよいとか。
 むしろ人間は自分と同じ階級の人と過ごしたときに居心地の良さを感じる(階級が違うとお互いに居心地が悪くなる)生き物なので、こと友情においてはお金持ちであることが絶対的にプラスとかマイナスということは言えません。
 他の、たとえばイケメンとかでも、それが友達にとってどの程度有難いものかは疑問。一緒にいて気分がいいかも知れないけれど、嫉妬に苦しむ可能性もある。
 あるいはあなたがとても話の面白い人だったとしても同じことです。その面白さと、相手の自尊心を削る(それに比べて自分はなんてつまらない奴なんだ!)度合いは予測できません。まあ愉快な人間であるというのは基本的には良い特性なんでしょうが、そんなプラスなどたかが知れている。あとは医者であるとか弁護士であるとか、PCに詳しいとか、顔が広いとか、博識(笑)であるとか。たしかに良いことではあるけれど、どれも、一人そういう友人がいるからといって著しく幸福度が上がるものではありません。
 友達ひとりのメリットなんて他人にとって大したことがないのです。むしろ「ここに一人の友達がいる」、たったそれだけの、ベーシックインカム的なメリットこそが重要なのであり、それを増大させようと考えることは労力の無駄です。

 

 それに比べ、コストは底なしです。金持ちだからとか医者だからとかワンボックスのオーナーだからといって、あなたは鼻持ちならない不快な人物と好んで友達になるでしょうか。一時的に利用はするかも知れない。しかしその程度のメリットで不快な人物と友達になるということは基本的にあり得ないですね。
 うぬぼれ屋、尊大、頑固、癇癪持ち、ひがみ性、底意地が悪い、八つ当たり、粗野、薄情、自己中心的、人の話を聞かない、不潔(程度にもよりますが)……どれか一つあるだけで、諸々のメリットなど吹っ飛んでしまいます。あるいは他人の生活やメンタルに深刻な被害を与える人もちらほらいる。そのくらい、メリットなど大したことなくコストのほうが甚大になりがちなのが友情関係なんですね。

 

 したがって、欠点があってもプラス要素で大目に見てもらおうという戦略は基本的に有効ではない。それよりも欠点をなおし、これといった害のない人になるほうが得策です。目指すべきはアクセシビリティの増大。「気楽に付き合える奴」ということですね。

 自分と付き合うことのメリットをほのめかすような態度は慎み(だいたいそういうのは失敗=悪い印象を残します)、胸に手を充て、上で述べたような他人を遠ざける性格的な癖があれば直してください。

 

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 さて、さきほど述べたような持続性や弾力性(日常の言葉でいえば友情とか信頼感とか絆)、これのみがコストに勝てる大きなメリットとなり得ます。
 しかしこれらは、個人の資質に属しているというより時間をかけて両者の間に培われるものなんですね。「持続性のある人間」とか「弾力性のある人間」がいるわけではない(そういう関係を築きやすい性格というのはありますが)。
 したがって、まず関係を持続させなければ持続性は生まれないというトートロジーみたいな話になりますが、致し方ない。

 

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 まずは自己を省み、他人に与えている無駄な精神的負荷を減少させ、大したことのないあなたのメリットを上回らないように注意を払う。そして少しずつ関係を育て上げてゆき(このへんはRPG的といってもいい)、じわじわと持続性・弾力性を育て、やがて強固な友情に至るのです。
 結局、諸々の利点があるよりも気軽に付き合える人間がいちばん長く付き合える人間なんですね。

 

 以上、どうすれば友達が出来、なおかつ強固な友情関係に至れるのか、僕なりの考えを述べてみました。まあ半ば自戒として云っているので、お気に触ったらご寛恕ください。なにか参考になる部分があれば幸いです。